今日は貴重なものを目撃した。大事なものが壊れる瞬間だ。責任感と一生懸命と一杯一杯がぶつかる時、それは音もなく崩れる。ビルが爆破されるような派手なものではない。砂糖菓子が雨に降られてぐずぐずと形を失うのを見て、初めてそれが砂糖でできていることに気がついた、とでもいうように。こうして自分の無力さを思い知った人々は、自分の無力さを認め、その瞬間口を閉ざし、無力であろうとする。終わりの始まりだ。